千秋楽(アタシの感じた『瞼の母』総括)

ツヨお疲れサマンサ。始まってみたらあっという間だった『瞼の母』。行くたびに進化していくのが伝わって。どんどん話し方が堂に入って、芝居達者な方々に揉まれて1ステップ上ったのかなぁ。ま、どうしても感情移入出来ない題材とキャラだったので、感情的にグワーッと攫われるようなことはなかったですが、おかげで冷静に観られたのかな?という所も有り。正直イケ好かないキャラだったんですね、忠太郎。格好いいんだけどね。姿とか声とか立ち居振る舞いとか。でも何かっちゃすぐ金出すでしょ?ま、渡世人なんてそんなものなのかも知れないけど。「あげますよ」あの声、あの表情、あの佇まい!完璧にお素敵だし、労りを感じるのに、なのに、あの台詞がどうしても気に入らなくて!「なんだ?上からか?上からもの言ってやがるのか?あ"あ"ん?」と。ほぼ徹頭徹尾気に入らないおはまと唯一同意見なのが、「なぜ堅気になって来なかった」ってところだし。そうだよね?確かに、親無っ子の忠太郎は親ありっ子よりずっと道を外しやすい環境だったでしょう。
でも親無っ子が100%道を外すわけではないでしょう?と。とくに忠太郎は物の分別のある人なんだから。その辺もねぇ、何だかどうも。要するにアタシが捻くれたものの見方をしているんだろうけど、ホントにホントに上からものを言われるのが大嫌い。
というワケで、大好きな人がチョー格好いい役をやっていてもキャラの性格がダメならそのキャラを好きになることはないんだ。と言うのが今回の収穫でした。まぁ好きな人がやっていたらどんなに気に入らない役でも、感動しなきゃいけない、好きにならなきゃいけないってこともないだろうし、逆にあの子はちゃんと忠太郎って役になれていたってことなのかも知れないとも思うし。
あの声、あの顔、あの姿、あの立ち居振る舞い。どこから観ても格好良く、美しく、男前だったのに…。でも、本通りやっている(らしい)以上、仕方がないんだよね。相性の問題だ。
しかし、ツヨは本当に美しかった。そして怒鳴り声を聞く度に体を竦めていたアタシは、あぁ怒鳴られたいとちょっとM女っぽいことまで考えてしまった。誰の怒鳴り声より怖かった。そういや『黄泉がえり』の時も平太が怒鳴るたびにビクビクしていたなぁ。
さて、ツヨも一段落なんだろうか?もうそろそろライブの連絡が着やしないだろうか?